こんにちは。モノノフ(ももクロのファンのこと)のわいざんです。ブログにて「自分の好きなこと」をどんどん書いていこう!と決めて、ももクロのことを書くようにしてたら数人から反応をいただくようになりまして…
モノノフのわいざんにお尋ねしますが、これだけは買っとけってDVDはなに?
— 船木弘法 魚屋なっき (@sakanano_funaki) 2019年1月16日
ついにはオススメのDVDまで聞かれてしまった。これは燃えるね。
好きなことに興味を持ってもらえるとやっぱり嬉しいですよね。おすすめのDVDをサクッとリプで返信すればいい話なのですが、せっかく興味を持ってもらったのだから、少しももクロのことを知ってもらいたいなぁと思います。
そこで、今日はももクロの掲げている現在の目標『笑顔を届けるという部分で天下を取りたい』 から学べる大事なことについて書いてみようと思います。この目標は、ビジネスにおいてもSNSにおいても超重要なことなんじゃないかと思ってます。
目次
ももいろクローバー結成当時の目標だった紅白歌合戦
2008年の5月17日に結成されたももいろクローバー。当時はまだ「Z」がついてませんでした。2011年にサブリーダーだった早見あかり(青)が脱退。それ以降グループの名前がももいろクローバーZになったという流れです。ここは押さえておいてください。
結成当時に路上ライブをやっていた代々木公園けやき通りから、紅白歌合戦の会場であるNHKホールを眺めていたため、紅白歌合戦に出場することがグループの夢になっていたそうです。
その夢は、2012年に叶います。迎えた紅白本番では代表曲である「行くぜっ!怪盗少女」を歌い、ラストのメンバーの名前を歌い上げるシーンでは脱退した早見あかりの名前を呼び、カメラに向けて指をさす。さらには、早見あかりのイメージカラーだった青のスポットライトが当たるという感動的な演出でした。これは本当に感動しました。
夢をかなえたももクロは、年が明けて2013年の元日に次なる夢を国立競技場でのライブに設定。当時のファンの中での空気は、紅白出場という夢があまりに大きく、みんなで応援しよう!という温度感だった為、「紅白という目標がかなった後、ももクロはどうなるんだろう?」とざわざわしてましたから、次の目標が発表されたことにひと安心。
ももクロが国立競技場でライブをするということ。これがかなえば、女性グループとしては初の快挙でした。簡単な目標ではありません。再び夢に向かって一緒に応援していこう!という一体感が生まれましたし、大きな夢の設定にワクワクしました。行くぞ―――!国立ーーーー!!!って感じで。
国立競技場でのライブの夢をかなえる
さぁ、そんな新たな夢ですが、当時の国立競技場は2020年のオリンピックに向けて改修工事に入る予定だったので、夢の実現は2020年以降だと誰もが思ってました。2014年夏に解体工事が始まり、秋以降に新国立競技場の建設がスタートというスケジュール。夢の発表が2013年の元日だったので、さすがにそれまでは無理だろうと思いますよね。
誰もが「しばらくは国立を目指してももクロはやっていくんだな…」と思っていた大きな次の夢。
ところが2013年の冬、誰もが予想すらしなかったことが怒ります。冬の定番ライブであるももいろクリスマスのアンコール中に、解体工事前の来春にももクロの国立ライブが決まったというサプライズ発表。しかも2days。このことを知らされてなかったメンバーはその場で泣き崩れました。国立競技場でのライブという夢も、わずか1年ちょっとでかなうことになります。
ももいろクリスマス2013で国立ライブの夢がかなった瞬間
当時のももクロの勢いはすごかった。さいたまスーパーアリーナや横浜ドーム、西武ドーム、さらには日産スタジアムと、発表される大きな会場を次々に満員にしていった。そこにきて国立競技場でのライブの決定…「このままだと、もう次の目標がなくなってしまうのでは?」という…嬉しいんだけど、次は何を目指すの?という何とも言えない気持ちもファンの間にはありました。
大きな夢に向かってひた向きにがんばっているももクロを応援することに魅力を感じてる人が多かったし、その夢が大きければ大きいほど「よーし!オレががんばらなきゃな!」と応援しがいがあるというもの。
名実ともに日本のトップアイドルになったももクロに、次に挑むべき会場はないのではないかと思えました。
国立競技場の聖火台の上で、次なる目標を宣言
目標に掲げていた国立競技場でのライブ。その夢をかなえた日。リーダーの百田夏菜子がライブ終盤に聖火台の上で言った宣言。それがこれ以降のももクロの指針になっています。
『みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい』
これがももクロが次に掲げた目標でした。今までの目標とは違って、具体的に「●●でライブをしたい!」ではなく抽象的な夢。これがももクロの次なる夢です。そしてこれは現在も続いています。
この国立競技場でのライブから1,000日後に、プロデューサーの川上アキラ氏が出版したももクロ道という本にはこの時のことがこんな風に振り返られてます。
2013年の「ももクリ」で国立競技場のライブを発表してから、リーダーである百田とは何度も「この先どうするべきか」を話しました。デビューしてからの目標である『紅白』出場を12年に果たしたあと、僕らの次の目標は「より大きな会場へ羽ばたく」という物理的なものへと変化していきました。そして、ももいろクローバーZはみなさんの前で目標を掲げて、有言実行しながら進んできました。
しかし、今は跡形もなくなってしまいましたが、国立競技場が国内最大級のライブ会場だったのはいうまでもありません。そこへたどり着いた先に目指すべきものは何か。その先に何をみなければいけないのか。何度も話し合った末に、国立競技場でのライブ終盤、聖火台へ立った百田が台本なしに言ったセリフは、その後の僕らの指針となったのです。
彼女は「私たちは天下を取りに来ました。でもそれはアイドル界や芸能界の天下じゃない」と話しました。『紅白』の次に掲げた国立競技場という目標にたどり着き、百田が言ったのは「みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」という答えでした。笑顔という目標は“抽象的”なことから、それまでと大きく異なります。そして、物理的でないがゆえに難しい。でも、その目標ができたことで、現在の活動へつながっていったんです。
ライブ会場の大きさといった、物理的な目標を掲げ達成してきたももクロが最終的に掲げたのは「笑顔を届ける」という抽象的なものでした。
ももクロ春の一大事2014国立競技場大会ラストシーン
この宣言通り、これ以降のももクロの活動はこの言葉を指針として展開されていきます。ツアーで地方を回ったり、小さなライブハウスで企画ライブをしたり。2015年の映画『幕が上がる』では、舞台挨拶として全国の映画館を回るという全国行脚を決行。ライブの規模をどんどん大きくしていく…ということにとらわれない、目の前お客さんに笑顔を届けるという姿を見せてくれました。
笑顔を届けるという目標に対してのももクロのスタンスから学ぶ
先ほども引用したももクロ道という本の中で、この「笑顔を届ける」という目標に対してライターから「うまくできてると思いますか?」と聞かれたリーダーの百田夏菜子は次のように答えています。
えー、どうなんだろう。でも、どんな仕事でも大前提にあることだと思うんですよ。何をやるにしても笑顔になってくれる人が1人でもいれば、やってよかったと思える気がするんですよね。届けられているかどうかはまだはっきりと分からないけど、それに向けて動けているのかなっていう思いはあります。
僕は、この言葉とスタンスからは非常に大事なことが学べると思います。
結成からわずか6年で日本最大のライブ会場に立ったももクロのリーダーでさえ、大事にしているのは目の前のたった1人に届けるということです。
僕が思うに、ももクロは『紅白』や『国立競技場』という物理的な目標を掲げている時から、このスタンスは変わっていないと思います。挑戦していく過程では、大きな会場に挑んでいくという姿が僕たちモノノフの夢でもあった。
でも、彼女たちはいつだって目の前のお客さんを大事にしていたと思います。大きな目標にかまけて、目の前の人を大事にしてないというようなことはなかった。国立競技場2daysの動員数は約11万人。11万人という大きな塊を見ていたのではなく、1人1人に届けようとした結果、それだけの大きな数になったということ。どんなに大きな規模でも、数字だけを見ているようなことはなかった。
確かに抽象的な目標を達成するというのは難しいのかもしれない。だけど、彼女たちにとっては目の前の人に全力で喜んでもらうという点においては変わらないのではないだろうか。現にメンバーの佐々木彩夏(ピンク)はこう発言している。
今はまだ”笑顔”に向けて動いてる最中だし、特にどちらの目標のほうが活動しやすいというような違いはない気がします。
ももクロのこのスタンスを見ていると、いかに目標に向かって動く過程が大事だということがよくわかる。過程を大事にしたものだけが、大きな目標をかなえられるということも。
そういう意味では、国立でライブをすることも、みんなに笑顔を届けるという抽象的な目標も大きな違いはないのだろう。続いてメンバーの玉井詩織(黄)はこう発言している。
ただ、以前は『紅白歌合戦』とか、目標がかなう瞬間もはっきりとしていたんですよね。でも、今の目標は何かがあって「かなったね」というものではないし、むしろその思いをいかに持ち続けていけるかが目標になっているから、違った意味でのやりがいが生まれたのかなとも思います。
目標がかなう瞬間がはっきりしないことから、想いを持ち続けることが大事だという。これすごいなって思うんです。目標ってかなう瞬間があるから報われるわけじゃないですか。それなのに、持ち続けることをやりがいと捉えている。ももクロ、マジでハンパない。
例として3人のコメントを取り上げたけど、他のメンバーも同じような意識でインタビューに答えていました。僕は、抽象的な目標をこのように捉えるももクロのスタンスは非常に学べるところがあると思ってます。
目の前の1人のために
僕らはこのエピソードと、ももクロのスタンスから学べることがたくさんあると思います。
ビジネスもSNSも同じです。まずは目の前の1人に喜んでもらえるような発信をしよう。物理的な目標をかなえ続けたあと、抽象的な目標に移るタイミングが来たとしたら、その目標を持ち続けることをやりがいとしよう。
ももクロを見ていると大事なことを教えてくれます。こんな風に言葉にしなくても、ライブでのパフォーマンスを見てれば伝わってくる。まだももクロを知らない人に、彼女たちが今もなお「笑顔を届けるという部分で天下を取る」と宣言して活動している姿を知ってほしいのです。
というわけで、僕がももクロ初心者にオススメしたいDVDを選ぶとするならば…
ものすごく悩んだけど、まずは今日紹介した国立競技場のライブ映像からでしょう!
2011年のももクリとか、極楽門とか…ほんと悩んだんですけどね。まだ粗削りだった頃のひた向きなライブパフォーマンスを見て、そこから国立ライブもいいかな…と思ったりもした。でも、やっぱり国立ライブはももクロの良さがこれでもか!ってくらいにじみ出てる。セットリストも今までのシングル曲を順番にやっていくから歴史も感じやすい。ももクロを初めて見るという人にはこれをすすめたい。
モノノフのわいざんにお尋ねしますが、これだけは買っとけってDVDはなに?
— 船木弘法 魚屋なっき (@sakanano_funaki) 2019年1月16日
というわけで、目の前の1人の為に書きました!
僕もこのスタンスで毎日をがんばっていこうと思います。よろしく!
※国立エピソードを動画で語ってます