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【飲酒運転ゼロ】僕の人生に長い間こびりついてた、闇を取り除いてくれた人の話

今日のブログはうまく書けるかどうがわかりません。でも、できるだけ端的に飾らずに気持ちをそのまま書こうと思います。

タイトルが重いですよね。この「闇」とは何なのか?

それは、人の罪を許せないという考えです。許せないというか…もし許されない罪を犯したなら、その人はどれだけ糾弾されてもしかたない。むしろ「被害者からの怒り、憎しみを背負って生きていくべき」という考え方です。

僕自身が叩けばホコリの出ない綺麗な人間か?と言ったらそんなことは全くなくて、ここでの罪は「人の命を奪うこと」という意味です。

僕自身が近しい人間をそういった事件で失ったことはないのですが、ニュースなどから流れてくる事件などを見て、許せない気持ちになってました。被害者の方がいたたまれなくて…それは今でも変わらないんですけど、決定的に違う考え方が僕の中に芽生えました。

それは、加害者を憎むのではなく、二度と同じような被害者を出さない社会にするにはどうしたらいいのか?を考えることです。

「そんなの甘い!罪を犯したヤツは一生かけて償うべきだ!」

「社会なんて関係ない!罪を犯したヤツが悪い!」

「どれだけ叩かれても悪いことをしたんだから当然」

こんな声が聞こえてきますが、これらは全部僕も思ってたことです。なので気持ちはわかるし、今でも全くそんな感情がないか?って言われたら…わかりません。さらには、自分が当事者になった時にどう思うか?それは恐ろしくて考えられません。

ただ、確実に別の視点での考え方が自分の中に今はある。それは、簡単に「これが正解」と、白黒はっきりとできるものではないけど、以前より視野が広がっている気がする。

どんな罪を犯した人でも、人にそれを裁く権利はないんだなってことです。裁くのは司法の役割であって、僕らの役割はそこじゃない。

これ、こうやって文字にしている今も、本当に自分がそう思えてるのかはわかりません。わからないのです。本当に。

ただ、僕は今年の2月に、実際に人の命が奪われた事件のご遺族の方に会って、話を聞く機会がありました。

それは、僕の友人のタケヒロくんの誕生日会。生まれつき心臓が不完全な状態で生まれてきた彼は、生きる確率がわずかと言われながらもしっかりと生きている。その姿から僕はたくさんの事を学ばせてもらってる。

そんな彼が誕生部にUSJに行きたいという事で、有志が集まってUSJを満喫した後、場所を移して誕生会をするという流れでした。

そんな日に、ずっと楽しそうにはしゃいでる人がいました。僕はUSJの時から、「あの人、めちゃめちゃ楽しそうなオーラが出てるな」と思いながらその人を見てた。何か気になる人だったんです。

そしてUSJ後の誕生会でその人と話してて、その人の娘さんが飲酒運転の交通事故で亡くなったという話を聞いた。

僕は、その時ピンときた。この人はのんちゃんのお父さんなんだなって。この人なんだ、と。

のんちゃんの事は、キングコング西野亮廣さんのfacebook投稿で知った。2015年に開催された「おとぎ町ビエンナーレ」、西野さんの今の活動の基盤となっているようなこの個展で、スタッフがひとり飲酒運転の交通事故で亡くなったことがあった、と聞いていました。西野さんは今でものんちゃんの事を大事に思って、何かある度にその景色を彼女に見せたかったと思っていると。

のんちゃんはよく笑う、笑顔が最高のやつだって、当時を知る人から聞いてたので、同じようによく笑って笑顔が最高のこの人がのんちゃんのお父さんなんだなって思って、失礼かとは思ったけど「もしかしてのんちゃんのお父さんですか?」って聞いたらやっぱりそうだった。

僕はもうその時点でボロボロ泣いてて、大切な娘さんを飲酒運転で亡くしたなんて、本当に辛いだろうなって思ってた。もちろん、そうだと思う。辛くないわけがない。でも、その人は娘が書いたという作品を見せてくれ、どこまでも明るく「飲酒運転を無くしたい」と言っていました。僕が「なんでそんな明るくいられるんですか?」と聞くと、こんな風に答えてくれました。一語一句覚えてるわけじゃなくて申し訳ないんだけど、どうしてもそれを伝えたい。ニュアンスは間違ってないです。

「飲酒運転を無くしたい。でも、負のオーラを出して正義感振りかざしてやってたら、届くものも届かなくなる。どんどん閉塞的になっていく。人を巻き込むには…」

最後の言葉がどうだったかはっきりとは覚えてないんですが、言葉が果たして合っているのかどうかもわからないのですが、あくまで明るく伝えていきたい、笑顔で伝えていきたい、というようなものでした。のんちゃんもそれは望んでないと思う、というような事も仰ってたと思います。私の娘は明るくて周りの人を元気にする為に生きていたと。

僕は、本当に感動した。感動なんて言葉で片付けたくないくらい、衝撃だった。

実際に、酷い事故で娘さんを亡くし、それでも加害者個人に恨みを向けるのではなく、社会全体の問題として活動している。それも、押し付けとかではなく、届けようとされている。何よりもそれが娘の為だと。明るくポジティブに社会に飲酒運転を無くしたいと投げかけ続けている。

繰り返しになるけど、僕が同じ境遇になったら、本当にそうできるかどうかはわからないんです。もしかしたら、こんなブログ書いておきながら憎しみの沼に落ちて2度と上がって来れないかもしれない。けど、少なくとも、もう加害者を悪として個人で裁ける気になるのはやめよう…やめようというか、そんな考えは跡形もなくなっていた。

もちろん、加害者が悪いのは間違いないんですよ。そこを擁護したいということではないんです。僕らには裁くよりも、目を向けるべきことがあるんだなってことがわかったんです。

この真ん中の人がのんちゃんのお父さんです。すごくカッコいい人だった。マジでカッコイイ人だった。このことをキッカケに、僕は悪を見つけて叩こうとする思考が完全になくなりました。どんな些細なことも、です。僕の世界からひとつの闇が消えました。これが僕が今日伝えたかったことです。

そんなのんちゃんのお父さんですが、GMDという活動をされてます。Good Manners Drinkingプロジェクト。ステキな飲み方で、飲酒運転ゼロの世界に!という呼びかけです。

のんちゃんは絵を描いてたそうで、その作品を元に作られたそうです。このポスターは4人のチームで作られたそうですが、ポスターができた時の気持ちを引用させてもらいます。

泣きました。
可愛くて泣きました。

そうなの!
これなの!

これなら何処に行っても、何処に貼っても

可愛がって貰える。
皆に笑顔で見てもらえる。
この世界を広げて行こう。

娘の残した作品で、

よりポジティブに、

より多くの人に届くように、
同じ様な思いをする人がいなくなる様に。
飲酒運転撲滅を訴えていきたいと

思っています。

飲酒運転ゼロの世界を目指して。

ここまで読んでくれた人に、どうか僕のこのつたない文章でなく、GMDプロジェクトのHPを見てほしい。

GMDプロジェクト

そして今年。事故があった8月23日に合わせて、のんちゃんが残した詩にメロディを付け、曲を作るそうです。その曲をYouTubeに投稿して、飲酒運転ゼロを呼びかけるそうです。その資金を今、polcaで集められてるそうです。

【のんが残したメッセージを音楽にして多くの人に届けたい】

僕は、あの日からずっとこのことをブログに書きたかったけど、うまく言葉にできる自信がなくてずっと逃げてました。

いつか考えがまとまったら、もっと伝わる言葉でこのことを書けるのでは?

部外者である僕なんかが、この話題を取り扱っていいのだろうか?

そんな考えがぐるぐる回って、ずっと書けずにいました。だいぶ行動できるようになったと思ってたけど、まだまだなんです。変に完璧主義なところがあって、考え出すと抜けれなくなる。

ただ、この話は会って本人から聞かないと伝わらない気もするんです。僕が書くことで「いや、そうは言っても…」という反論をご家族に見せてしまったら僕は自分が批判されるよりも辛い。

でも、今日このpolcaを目にし、支援をして…書くなら今しかないと思いました。飲酒運転で娘さんを亡くし、辛くないわけがないんです。どうか納得できなくてもこのブログだけはそっとスルーしてほしい。僕もずっと誰になんと言われても、長らく「悪いことした奴は糾弾されて当然」と思ってたので、その気持ちもわかるんです。その気持ちも尊重します。

飲酒運転ゼロを、思いっきり明るくポジティブに呼びかける。僕も力及ばずながら協力したいと思います。よかったらpolcaにご支援よろしくお願いいたします。

P.S
タケヒロくん、僕にいつも大切なことを教えてくれてありがとう。

お前は本当にカッコいいやつだよ、全く…

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