反復することでようやく自分のものになる。意味ないなって思うのは、頭でっかちになって行動が伴わない事。つまり、物事の基準を、「知ってる・知らない」で考えてしまう事なんですね。
こんにちは。広島でマーケティングコンサルタントをしてますわいざん(@yzan_travel)です。見かけによらず、夢中になったことは結構練習するタイプです。
僕が新社会人のころ
少し前にツイートして反応がよかったこのツイート。みんなやっぱり思ってるんですね。
「知ってるとできるは違う」
これは僕が社会人生活の一発目で叩き込まれた事でした。
できるようになるのに必要なのは反復する事。
木に向かってひたすら「いらっしゃいませ」と言い続けた事もある。
やり方がいいかは別として、反復する事で自分のものになる。#yzan思考
— 横山 文洋(温泉ソムリエYzan) (@yzan_travel) 2016年8月22日
僕が社会人になったのは2002年。広島地場のドラッグストア、ハーティウォンツという会社に入社しました。
今だから言えることではあるんですけど、まー正直社会を舐めてました。仕事を舐めてました。入社式の前日に大阪に競馬を見に行ってて、帰ってきたのが朝の6時くらい。そこからシャワー浴びて準備して、入社式に向かったものの完全寝不足。
あ、競馬は勝ちました!サンライズペガサスの産経大阪杯でした。
入社挨拶でもそんな事を言って、入社式ではひたすら寝るという…完全に舐めきってましたね。
偶然にも、僕の世代にはそんなのがゴロゴロいました。茶髪で来る奴、パーマかけてる奴、クロムハーツのネックレスつけてる奴、ピアス開けたままの奴、公共の交通機関で来いっつってるのに近くのスーパーフレスタに車を停めてくる奴…
今思ってもよくもまーこんな集まったなってくらい、社会を舐めた奴集めちゃいました的な世代でした。これ、絶対採用担当の好みですよね。今となっては、みんな個性的でかなり活躍してるのがおもしろいところ。
社会人としてスタートラインにも立ってない連中なので、この年から山奥に隔離されて新入社員限定の地獄の合宿研修が始まったわけです。そこで、この「知ってる事とできる事は違う」を叩き込まれたわけですね。
とにかく反復することで自分のものになる
この山奥での合宿はかなり過酷でした。携帯電話は没収され、完全に外部との接点を遮断されての数日間(4日間くらいだったかな?)。
始まった瞬間の講師陣の厳しい声に、「あ、これは本気のやつだな」とみんなの顔色が変わりました。
ところが、ふたりほど遅刻してきました。性根を叩き直すための合宿にふたりも遅刻してくるって最高ですよね!何をやったかというと、行動力基本動作10カ条という文章を覚えて、それを1分以内に全部言うというものでした。
行動力基本動作10カ条
第1条
ぐずぐずと始めるな、時間厳守。行動5分前には所定の場所で仕事の準備と心の準備を整えて待機せよ。第2条
行動に当っては、短期間に最高の成果を上げる事を心に誓え。そして心の中に達成意欲がメラメラと燃えるまでは決して行動に移ってはならない。やってやるぞと一声叫べ。第3条
指示を受けたら大きな声でハイと返事をし、直ちにとりかかること。いったん行動を開始した後は、猟犬の如く忠実に、狐の如く賢く、そしてライオンの如く勇猛に。第4条
始めに結果の報告書を作成し、仕事の進行と共に空欄を埋めていけ。これを企画という。第5条
行うべき作業を列記し、項目に優先順位を記せ。第6条
行動は敏速を旨とす、このためには動作はきびきびと、言語は簡潔明瞭にてきぱきと進めよ。第7条
質問されたら全員即座に手をあげ、指名された者は簡潔明瞭に答えること。わからない場合はわからない旨はっきり答えよ。第8条
いかなる困難に直面しても目的を放棄せず、時が深更に及ぼうとも最後までやり遂げる不退転の強い意志を持て。第9条
行動の価値を決定するのは、所要時間と結果の良し悪しである。最も短い時間で最良の結果を得られるよう、常に 手順・方法を工夫改善し、昨日より今日、今日より明日と、時間の短縮と結果の向上を図れ。第10条
行動は命令者への結果報告によって完了する。やりっぱなしは何もしないよりまだ悪い。報告及び事後処理を完璧にやれ。以上
これを丸暗記して、一語一句間違えずに1分以内に言います。
1分ですからね。かなり時間は厳しいです。イメージ的には、抑揚なく句読点も無視し、ひたすら一気に読むくらいのスピードで、やっと1分です。つまり、内容なんて噛みしめながら読んでたら絶対に時間が足りないのです。
「考えるよりも行動」
まさにこれを叩き込むわけです。
始めは、なんでこんな意味のない事をしなくちゃいけないんだって思ってましたよ。言葉の意味も考えずにとにかく暗記して一気に読むだけ。こんなの意味ないと思ってました。
でも、やってみるとわかるんですけど、ひたすら反復していくうちに瞬時に言葉が出てくるようになるんです。そして、出てきた言葉の意味を、なんというか体で覚えてる感じ。
でも、ここまでいくにはかなりの反復練習が必要です。朝から晩までひたすら練習を繰り返しました。
全部言い切った!と思って油断すると、最後の「以上!」を忘れてやり直しになります。
「以上!」まで言えて、喜んで礼を忘れると、礼儀失格でやり直しになります。容赦は一切ありませんでした。
でも、体に覚え込ませてしまえば、何回やってもできるようになるものなんです。僕は、この経験で「知ってる事とできる事は違う」という真の意味を体感できました。
書いてある内容を知ってることと、それが言えるという事は別物だということです。
一流の人は誰もが練習する
このやり方には賛否あると思いますが、僕はやってよかったなぁって思ってます。
その後、転職してプレゼンの練習をする時も、やっぱりまずは反復練習だなってすんなりと身につける事ができました。おかげさまで、今では伝える喋り方はかなり自信あります。
喋りが上手いと言われますが、もちろん練習してます。
お題に対して即興で、3つの側面から1分間のスピーチを瞬時に話す。
これを繰り返すと、喋りはもちろん頭の回転も早くなります。
3つの視点から物事を見れるようになると視野も広がります。
— 横山 文洋(温泉ソムリエYzan) (@yzan_travel) 2016年8月13日
得た知識を自分のものにする。これはとにかくやってみる、できるようになるまで反復する以外にないということです。
一流の人は誰もが練習してます。
ちなみに、僕は喋るのがもともと好きでした。だから、うまく喋れるように練習することは苦ではありませんでした。好きな事を仕事にするという事は、そういう意味でも有利なのかもしれませんね。