こんな時代だからこそ言いたい。感性を開くためにおすすめしたい、たったひとつのこと。

YOUTUBEってすごいですよね。だいたいの音楽ならパパッと無料ですぐに聞けちゃう。これは本当に音楽CDが売れなくなるのも無理ないよ。売り手はそこの時代に合わせた考え方をしていかないときついね。

ライブに力を入れたり、特典をつけたり…そんな風に音楽業界は変わってきてる。

でも、ここで僕は思うのです。

僕ら消費者の立場からしても、音楽からもらってる影響って多大にある。それなのに、提供の形が変わったことで失われてる事があるのではないかって。

今日のブログはそんな話です。

音楽を聴くことで僕らが得られるもの

音楽を聴くのって本当にいいですよね。メロディを楽しんだり、歌詞を味わったりしてると本当に感性が開けてくる。僕らが音楽からもらってる影響ってのはまさにそこだと思います。

好きな曲をいつでも気軽にYOUTUBEや、iPodなんかに入れてすぐに取り出せて聞ける今の時代は、なんて便利なんだろうなって思います。

頭出しができることで、あんまり好きじゃない曲は飛ばして好きな曲だけ聴いてられるし。耳ざわりのいい曲を延々とリピートしながら聴くのも心地よくていいですよね。

そんな利便性は充分理解したうえで、だからこそ感じるデメリットもある。それは、アルバム全体を通して音楽を聴く人が減ったんじゃないかってこと。

アルバムにはアーティストの意思が詰まってる。

好きな耳ざわりのいいシングル曲だけでなく、アルバム全体を通して聴くことで初めて伝わってくる感覚もある。

史上初のトータルコンセプトアルバム。サージェントペパーズ。（※異論は今回は認めません）

これは、史上初のトータルコンセプトアルバムと言われているビートルズのサージェントペパーズ。これについては異論があるのも重々承知だけど、今回はそこは無視していきます。

このアルバムは、もともとバラバラだったそれぞれの曲を、SEを足したり、一曲目のリプリーズをラストに持ってきたりして、アルバム全体を通して架空のバンドのショウに仕立ててしまおうというポールの遊び心からきてるわけです。

バラバラの曲を架空のバンドが演奏しているというコンセプトでまとめたわけです。

今でこそ、コンセプトアルバムは当たり前になってますが、始まりはこんな遊び心だったわけです。そして、このアルバム以降、世界的にコンセプトアルバムはたくさんリリースされることになる。

アルバム全体にコンセプトを持たせることで、全体を通して聴くことに意味を見いだせる。

僕は、やっぱり音楽を聴くならアルバムを通して聴きたい。そうすることで、好きな曲もグッと生きてくるし、脇役的な曲も味を出してくる。

この曲のアウトロの後にこの曲のイントロがつながるんだとか、なんでこの曲を一曲目に持ってきたんだろう？とか、断片的に曲を聴くよりも感じる事がとても多くなります。

これは、YOUTUBEで断片的に好きな曲を聴いてると絶対に得られない感覚。だからこそ、僕はアルバムを通して音楽を聴くことに拘りたいわけです。

こんな風に、作品には常に作り手の意思があります。そしてそれは、連続性があることで初めて気づくこともある。

ひとつの作品だけだとわからないことが、時系列に並べた時に変化がわかるように。意識的にせよ、無意識にせよ、必ずそれはある。

そして、正解なんて本人にしか…いや、もしかしたら本人にだってわからないこともあるんだから、そこを自分なりに感じ取って感想を伝えることが感性を開くために重要なことだって思う。

音楽が気軽に消費されてる今の時代だからこそ、こういう感覚って必要なんだろうなって思って書きました。

レコードの時代は、頭出しなんてできなかったから、自然とアルバム一枚を聞いてたわけですからね。

効率を求めてしまうと、失われるものもある。そこを感じ取ることが、今の時代にとても重要だと思うわけです。

サージェントペパーズは、聴くなら是非アルバムを通して聴いてほしい名盤です。

みなさんも、いつもYOUTUBEで聞いてる好きな曲が入ったアルバムを探して、一枚をまとめて聞いてみてはいかがでしょう？きっと、断片的に聞くよりも伝わってくることがあると思いますよ。

そんなわけで僕が感性を開くためにおすすめしたいことは、アルバム全体を通して音楽を聴くことでした。